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リリイ・シュシュのすべて 胸が苦しくなった。 思春期の綺麗な部分だけを表現したような映画とは対極な映画。 不安定さと葛藤と、自分の力ではどうにもならないこと。 環境によってはどういう方向にいってしまうか分からない時期。 道を踏み外してしまう少年たちは、運が悪かっただけなんじゃないかとさえ思う。 大人になった今は薄れてしまった、当時のリアルな感情。 黒い感情や記憶。確かに持っていたはずなのにはっきりと思い出せないのはどうしてだろう。 人間、そうしないと生きていけないからかな。 これが「回復する傷」ってことなのかな。